りゅうすけ

ジョンQ 最後の決断のりゅうすけのレビュー・感想・評価

ジョンQ 最後の決断(2002年製作の映画)
4.0
心臓外科医のレイモンド・ターナー役のジェームズ・ウッズは一癖ある悪人役のイメージが強い俳優だけどIQ180もある天才だったそうな。一度顔を見たら忘れそうもない特徴的な顔立ちで自然と視線は彼を追ってしまいます。

そんなターナー医師は院長と一緒に拝金主義かと思いきやなんとびっくりのどんでん返しを喰らったのは逆に痛快でした。専門外の銃で撃たれた急患を渋々引き受けたが見事やってのけ凄腕外科医の片鱗を見せてくれる。ジョンQとのやり取りもどんどんかっこ良くなっていきます。男前。

そして一番の拝金主義かと思われた院長が中継を見て涙を流す不思議展開に困惑です。いやホントにどう解釈したら良いのか。
①純粋な心の持ち主だが経営者としての自覚で抑えていた。
②社会問題化まで発展しそうな視聴者の数に計算が働いた。
彼女は警部補と一緒に奥さんに対してリストに載せると『嘘』の報告に行ったのだけど帰りに「いい演技でした」とおだてる警部補に不本意な顔をしたのでした。こうなると①の線が濃厚そうです。院長役のアン・ヘッシュ、交通事故で53の若さで亡くなっていますが臓器提供の意思表示をしていたんですな。こうなると①以外見えない。

デンゼルの迫真の演技に彼に同調していく人質たち、良かったですね。
物語では都合よくドナーが現れてしまうけれど現実はそんなミラクルは起きません。ドナーが現れなかったら・・・ショッキングな内容に風刺が効き過ぎて本作の結末になったのかもしれませんね。
いい映画でした。
りゅうすけ

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