三池崇史監督『初恋』の元ネタか？
新宿を地元にするアウトロー？(仲村トオル)がお嬢様(一条寺美奈)を連れて何か戦う。
ゲームのアバターの様に突然放り出された全く背景のないキャラクターが女連れでひたすら追っ手と戦う、って『ジェイソン・ボーン』シリーズを先取りしてる(かもしれない)
実写版ビーバップハイスクール(全て未見)や日本映画史に残るキング・オブ・クソ映画『実写版デビルマン』の那須博之監督作品。
ただ今の目で見ると80年代の新宿の風景がひたすら懐かしい気持ちになる。
たとえば渋谷とかを思うに、再開発によって殆ど跡形もなく作り替えられ｢街の風景｣がどんどん上書きされ消えていくのと比べると新宿という街は勿論なくなった場所や店も多いけど、道や街の構造みたいな物は殆どそのままで今見ても｢ここはあそこだ｣という事が直ぐにわかる。
コマ劇場前の噴水広場。
アルタ前の駅前交差点。
歌舞伎町の入口。
西口から東口への高架下。
ビルやお店がどんどん新しくなってもなんて言うかキレイにバージョンアップはされても基本の｢その場所や風景｣はそのままみたいな。
荒俣宏先生の『帝都物語』でも言及された｢考現学｣的な資料価値があると思う。
監督、スタッフ、出演者、殆どビーバップ～シリーズと同じらしくビーバップのヒットに当て込んだ東映が合間に作らせた様な全く中身のない酷い映画だけど。
主演の二人、仲村トオル＆一条寺美奈によるイメージソング、タイトルもズバリ『新宿純愛物語』ってデュエット曲を出してて当時歌番組のトップテンに映画の宣伝で出て歌ってるのを見た記憶が。
この80～90年代のバブル期の猥雑な都市・東京を舞台に菊地秀行『魔界都市・新宿』を実写で映画化して欲しかった(那須博之監督じゃ絶対ダメだけど)実写版『妖獣都市』は香港だったし(これも酷かった・笑)
それからNetflixで『スプリガン』はアニメ化されるけど菊地秀行作品も今の時代にアニメ化したら面白いと思うんだけど。
