広島カップ

父と暮せばの広島カップのレビュー・感想・評価

父と暮せば(2004年製作の映画)
4.0
昭和23年(1948)の広島が舞台。

原爆の投下から生き残ったヒロイン(宮沢りえ)の台詞。
「アん時の広島は死ぬのが自然、生きとるのが不自然。生きているのが申し訳ない」。
なんと衝撃的な……

原爆を投下した米国を責めない、戦争自体を責めない、生き残った自分自身が悪いんだというヒロインのセリフには言葉がありません。

重たい原爆のショックから前を向いて歩こうとする広島の人達を宮沢りえと原田芳雄の親子が見事に演じています。

広島カープはこの作品に描かれている年の二年後昭和25年の創設です。
やはり焼け跡から立ち直る為に市民から希望の光りとして受けとめられていたことは想像するに難くありません。
今、真っ赤に染まるマツダスタジアムの光景に対して私などの戦後生まれの人間が感じる思いとは比較にならないほどの喜びを感じている人達がいることに思いをいたします。
広島カップ

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