鮃サブロウ太

うなぎの鮃サブロウ太のレビュー・感想・評価

うなぎ(1997年製作の映画)
3.0
正直よく分からない奇妙な映画だった。開始早々の惨劇から暫くの間は集中して観ていたが、出てくる登場人物が悉くヘンな人ばかりで段々疲れてきた。
ヘンな人たちがヘンに絡み合って夢か現かよくわからない悲喜劇を繰り広げてゆくさまは可笑しいし独特の味だと思うものの、その過程でどうしても冒頭のショッキングな惨劇が脳裡を掠めてしまい何だか冷や水を浴びせられたような気分になってしまう。
清水美砂のフェミニンな野性味を表現できる演技力は魅力的だし役所広司の軽重の出し入れも巧みだと思ったが、監督のカラーがかなり色濃く反映されているのか、とにかく作品そのものに最後まで馴染むことができなかった。