このレビューはネタバレを含みます
「愛とは何か」
男同士の愛をテーマにした物語であるが、それ以外にも原作者E.M.Forsterが好んでテーマとする「階級」の要素も入っている。
この映画はForster死後出版された小説「モーリス("Maurice")」を忠実に映画化した作品である。
主人公は肉欲的な欲求を含んだ愛を求めるも、相手は精神的な愛(プラトニックな愛)を求めている。
男に欲情してしまう事を「治す」ために精神病院に通う。
また、後に登場する使用人スカダーとの身分違いの恋にも目が離せない。
フォースターは本作品は必ずハッピーエンドにしたかったとあとがきで伝えているが、映画では最終シーンは主人公モーリスとクライヴの回想シーンになっている点で、ややセンチメンタスなエンディングを迎える。