つかれぐま

インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国のつかれぐまのレビュー・感想・評価

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前作から19年を経た4作目。
評価が低いようだが、自分はかなり好きだ。

まずはCGの進化と撮影ヤヌス・カミンスキー(前作までは別のカメラマン)の力で「画が新しくなった」のが良かった。人によっては過去3作の画風との違和感を指摘するだろうが、3作も見続けると流石に飽きてくる。その意味では良い意味で「違和感」が必要な作品だった。スターウォーズ・エピソード1の「新しいけどチャチ」な感じではなく、これは正しく新しい。

一方でファンサービスに抜かりないのも嬉しい。過去3作の集大成でありダイジェスト版みたいな作りになっているのが良く出来ているなあと。スカルの正体がアレなのが不評みたいだが、エリア51とかナスカの地上絵という伏線をちゃんと張っているので、唐突感はなかったと思う。

ケイト・ブランシェット!
良く引き受けてくれたよね。そのお陰でソ連側の描写が格段に面白くなった。最近もソーのヴィランを演じてくれたり(大御所女優でありながら)サブカルチャーに理解があるのかな。関係ないけど『TAR』のラストシーンみたいだ。

ラストの「見る者」と「見ない者」で運命が分れるのは、一作目『レイダース』と同じ。ここでもブランシェットの演技が光るが、『フェイブルマンズ』で語られたスピルバーグの映像論「映画はヤバい」が垣間見れるシーンだ。『フェイブルマンズ』を見て以降、スピルバーグの旧作を見直すと、どれもが傑作に思えてしまう(これから見る新作は彼の作品じゃないけどね)。

マット役の俳優。
その後全然見ないなと調べてみたら、まあ色々とやらかしまくり。彼に比べればエズラ・ミラーなど可愛いものだ。『魔宮の伝説』のキーホイクワンの美談とは真逆の人生になってしまったみたい。