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武闘拳 猛虎激殺!の超空間コベのレビュー・感想・評価

武闘拳 猛虎激殺!(1976年製作の映画)
4.0
ジャケを見て、
「いや、いくら何でもそりゃ無いだろ(笑)」
と私も思いましたが、これは紛れも無い、劇中の1シーンであります!
我らがドラゴン・倉田保昭、本物の虎と死闘を演じます!!☆

倉田さんと戦うのは、この映画の“主賓”、ベンガルトラのシーザー君です。
キャストにも「猛虎シーザー」として、二人枠扱いで堂々のクレジットをされています。
撮影の進行具合も、シーザー様の御機嫌次第(笑)。かなり神経が使われたとの事。

倉田さんも餌付けなどを通じて、シーザーと充分良い関係を築いてから撮影に臨んだ入念ぶり。
シーザーにじゃれつかれた時の傷が、今でも倉田さんのカラダに残っているそうな。☆

「どうせ、巧みな編集で無理くそ体裁を付けた、チャチい着ぐるみ劇を見せられるんだろ?」
とか思っていましたが、倉田さんとシーザーの実際のカラミが多いため、
リアリティ溢れる、迫力の映像を作り上げる事に成功しています。

ハイライトのドラゴンvsシーザーを盛り上げるために、
大きくひと役買ったのが、矢吹二朗。
ドラゴンとのリング対決で敗れ、やさぐれ、立ち直り、仲間となって、目覚ましい活躍ぶりを見せます。
矢吹のキャラへ充分に感情移入した所で、彼は無惨にも…

―――シーザーに喰い殺されます!!☆

血まみれで、目を見開いたままの死体となって、ガツガツ喰われる矢吹…。
シーザーが如何に恐ろしい存在であるかを、視聴者にまざまざと見せ付ける事に成功したのです…!

いつもの悪役も勢揃い!
石橋雅史、堀田真三。
それに深江章喜、小林稔侍、山本昌平が脇を固めます。
味方陣営には、ゴーグルブラックとギャバンも居るぞ!

個人的に応援したいのは、稔侍。
目立たないザコとして真っ先にやられるワケですが、
そのあと幾度にも渡り、果敢にドラゴンへ挑み掛かります。
二度目、またもやられ、首を絞められ、ゲロをドラゴンの腕にBUKKAKE!(笑)
三度目の挑戦は、如何に?負けるな!稔侍!!☆

悪の本拠地・奇厳城には、怪しげな格闘家たちがズラリと待ち構えています。

騎馬民族直伝拳法・宍川鉄拳
カトマンズ拳法紅河流・張犬鬼
南辰一刀流師範・佐々木剣八
沖縄古武道鎖鎌・猪俣心軒
背骨折りの怪腕力士・嫌竜
法蔵院流棒術・吉川嶮山
東シナ海釵術・摩文仁猛賢

そしてこれに加わるのが、プロ空手創始者・大塚剛!
乾杯の前に飲んどるし。(笑)
「今度こそ貴様の地獄突きを破って見せるぜ…!」
と、ドラゴンへのリベンジを狙っていたが、結局その地獄突きが繰り出される前に、もうひとつの必殺技、ドラゴンクローの餌食となるのです!

必殺のドラゴン地獄突きは、果たして、最後の強敵・シーザーを捉える事が出来るか!?☆
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