世界の果ては地獄なのか、天国なのか…
職業訓練学校から追い出される形で母の暮らす街へ…学校の図書館で見つけた本の中の不思議な古い絵地図を破り、それを頼りに歩き出す少女テレスカ16歳。
行く先々で不思議で奇妙な大人達と出会うテレスカの、素朴であどけない表情や仕草にココロくすぐられる。
スロバキアの自然を歩いて歩いて歩き巡り、都会にいる母探しの旅は続く。
道中に出会う人々はテレスカからすると奇妙で不思議に映るかもしれないが、それは大人事情や現実社会をマルティン・シュリーク流に描く世界観。
その世界観は決してファンタジーでも幻想的な描写でなく、大人社会を冷めた目で小バカにしたようなユーモアに近い描写。
不思議な絵地図は夢物語のようで、現実なのです…世界の果てへ誘う道標。
テレスカ役〝ドロトゥカ・ヌゥオトヴァー〟の表情は魅力的でたまらないが、その後の映画出演の情報がどこかに有るのでしょうが表立って無いのが寂しい限りです。
女優業は続けているらしく、ライブ活動もしてるとの事で少し見ましたが〝ん?〟という感じでした。
人はジッとしていても大人になるが、自らの意思で歩く事は充実感が違い過ぎ去った後に納得し実感します。
何処に向かって歩くかは人それぞれで方向性に悩む事もあるでしょうが、まずは歩き始めてから行き先を決めても良いのではないでしょうか。
世界の果ては、きっと素晴らしいモノだと考えたい…だからこそ、歩き続ける..★,