モールス

ゴッド・ブレス・アメリカのモールスのレビュー・感想・評価

ゴッド・ブレス・アメリカ(2011年製作の映画)
4.5
アメリカの現代におけるストレス社会を風刺した、見事なブラックジョークが効いた作品です。
主人公はストレスを爆発させて、劇中で軽~く人々を銃殺していきます。人を殺す重みをまったく感じさせません。これが実に良いのです。もし主人公が人を殺すことの重さを感じさせたら、観るのにはシリアスすぎて苦痛を伴う作品になってたと個人的には思います。殺人シーンにリアリティがないから、洒落のきいたところが本作の肝ですね。とにかく頭を一発叩くようなノリで銃殺することでコメディとして成り立たせるんですから、センスがあります☆
作品のもう一つの要素は、主人公である中年男と若者らしい不満を持つ女子高生のラブストーリーです。この組み合わせでアメリカ社会の病巣は世代に関係なく、老若男女を問わない問題点なんだという主張も感じたりしましたね。「人種のるつぼ」と言われる国だからこそ、他人の迷惑を考えるより
自己のテリトリーを顕示することを大事にすることも必要なのでしょう…。
とにかく、これぞ異色作です☆
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