tyapioka

パーフェクトブルーのtyapiokaのレビュー・感想・評価

パーフェクトブルー(1998年製作の映画)
3.9
夢オチに逃げるかと思っていたが、きちんと解決していて好感触。夢と現実が曖昧な表現方法もさすが。鏡と赤の色が印象的。エロとホラー要素のおかげで、くどさこそあるが退屈しない。ストリップのシーンからのヌード写真というエスカレート、眼から光が消える表情が何とも不気味。ストーカーの歯並びやマネージャーの目の隙間も気味が悪かった。また、重力を感じさせない、何か不自然な動きもやはり不気味。自分のなりたい姿、周りから求められる姿、本当の姿、結局自分とは何かわからなくなるという、なかなか哲学的な作品。アイドルと女優という設定もマッチしていた。だからこそ最後に主人公が自己肯定できるのはよかった。主人公が割りとタフ。個人的に音楽も好き。エレベーターでの爆音ミュージックの不気味さは白眉。
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