シャチ状球体

ラスト・エクソシズムのシャチ状球体のレビュー・感想・評価

ラスト・エクソシズム(2010年製作の映画)
2.9
悪魔の存在を否定するためにエクソシズムの欺瞞を暴く映像を撮ろうとする牧師の話。

最初から最後までクソ真面目に作られた映画で、前半に行われる偽のエクソシズムがこの作品で一番盛り上がる場面である。悪魔に娘が取り憑かれたという手紙を送ってきた父親を騙すために牧師が小道具を使って儀式の演出をするんだけど、冗談抜きでここが唯一面白いシーンなのだ。その後は予定調和で何の捻りもない展開が続き、感情がなくなってきたぐらいのところで体感2時間くらいの87分が終わる。
一応モキュメンタリ―のはずなんだけど、登場人物がカメラを気にするシーンでようやくジャンルを思い出す程度の意味の無さ。他の映画よりちょっと多めにカメラが揺れるぐらいで、全体的に味気ない。登場人物も個性がないというよりはごく普通の人たちばかり(モキュメンタリ―だからあえてそうしてるのかも)で、本名で出演してるケイレブ君も特に意味のない役回り。

真面目に作ってはいるものの、逆にそのおかげで特に見所もなければ特段退屈なこともないという、微妙な仕上がりになってしまっている。
シャチ状球体

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