ちよこ

フィラデルフィアのちよこのネタバレレビュー・内容・結末

フィラデルフィア(1993年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

トム・ハンクスが出ていたらタオルを用意しようね、最後の病院で家族たちから声をかけられるどこら辺から大号泣だよ、トム・ハンクスはすげえ

同性愛、エイズを原因に不当解雇された弁護士アンドリューが戦う。もう内容はおわかりですね……
愛を恥じることはないんですよ、ニール・ヤングもエンディングで歌ってたでしょ、Philadelphiaいい曲すぎんか……

自分じゃどうしようもないことで責められたり貶されたりする系本当に涙腺くる。たまたま好きになる対象が同性ってだけなのに。まるで人間でないかのような。悪いことじゃないのに、自分を責めたりもしたんだろう。LGBTはほんとにデリケートな問題。日本じゃ今でこそテレビでそういうタレントが出たりして認知されてきたけど、公開当時の1993年なんてまだまだ偏見が強かったんだろうなあ。トム・ハンクス(アンディ)がどんどん痩せて儚くなっていくの辛かった。

弁護士ミラーが最初はゲイは嫌いで(最後まで嫌いではあったと思うけど)、エイズのアンディに触れなかったんですけどね、ゲイを馬鹿にするやつに怒ったり、最後のシーンではアンディの頬に触ってみつめる。その後アンディの恋人ミゲールとも抱き合って対等な関係を結んでいるのがわかる。ミラーだってこういう問題がたまたま身近にあらわれたから偏見をなくせただけで、関わるきっかけがなきゃ認識を改めるのは難しいよね。そういう問題があることを知っていても、知り合いじゃなきゃ他人事だし。

アンディはエイズで人より短命だったかもしれないけど、素敵な人たちに囲まれて、みんなに愛されながら逝くことができたんだよ、すごく幸せじゃない?エンディングのお葬式?お見送り?シーンも誰も不幸そうじゃない。みんなアンディの話を楽しそうにしてるんだなって。あ~アンディは精一杯生きたんだなって思った。

あとオペラのシーン。ミラーとアンディの間にはやっぱりゲイとノーマル、HIV患者と健康な人っていう溝があったと思うんだけど、マリア・カラスのアリア(曲名あんまりわかってない)をアンディが泣きながら歌うように解説する。これでミラーはアンディのことを「自分とかわらない人間なんだな」と受け入れたように見えるんですけど、どうですかね

唯一クソだなーと思ったのはこれが実話を元にしていて、遺族から著作権的なことで訴えられたと知ったことですね(台無し)
ちよこ

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