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ギルバート・グレイプのYOUMEのレビュー・感想・評価

ギルバート・グレイプ(1993年製作の映画)
4.2
な〜んていい映画なんだ!キャストも画も雰囲気も最高。そしてジョニー・デップがイケメンすぎて目が釘づけである。若かりし頃のジョニー・デップ初めてみました、こんなにかっこよかったんですね…何度でも観たい作品。休日に垂れ流しておきたい。

「他の人のためじゃなく、自分についての願いは?」と問いを立ててくれるベッキーと、ギルバートが出会えてよかったよ。でも勝手な予測としては、自立した知的な女性であるベッキーにとって、あまり自分の意見や広い見識を持たないギルバートは、関係が続くにつれてどんどん退屈に感じられてくるんじゃないかと思うなど。だから映画のストーリーは、ここで終わってよかった。違う文化を持つ人との出会いは刺激的で楽しい。でもそれってやっぱり、長続きする関係性にはなりづらい気がする。まあ、そんなふうに無責任で刹那的だからこそ、旅先の恋愛はしぬほど楽しいんだけどな!!!

お母さんについては、最初は「甘やかす家族がいるから、こんなに甘えてしまうんだよ」なんて思っていたが、子どもたちにとってはかつてお母さんは陽気で美人な、本当に大好きな存在で、だからこそ立ち直ってほしくて、必死で支えてきたんだなってことが後からよくわかった。甘やかすことと優しくすることの境目は本当に難しいね。

たしかな拠り所でありながら、自分を縛る存在でもある家族。私はこれまで「いくら家族であれ、個々の自立が大切だ」と思ってきたけれど、自立できない理由を抱えた人が家族のなかにいるときは、果たしてどうすればいいのか。介護の問題も同じだね。私だって何もできない赤ん坊のときは、四六時中家族に支えてもらってきたのだから、やはり家族とは支え合ってゆくものなのかもしれない。めんどくささを引き受け合いながら。

レオナルド・ディカプリオ、演技うますぎてびびる。不倫相手の奥さま、引き際がスマートでよかった。

2023/036
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