MatsuwoYuka

ギルバート・グレイプのMatsuwoYukaのレビュー・感想・評価

ギルバート・グレイプ(1993年製作の映画)
4.1

いい映画をみた。
今、そんな気分です。

こんなにいい作品を、なんで今まで知らなかったんだろう…。

ある街に暮らす、ひとりの青年ギルバートと、その家族の物語。
その街にやってきた女性ベッキーとの出会いで、ギルバートが少しずつ変わっていく様子が、丁寧に描かれていて、とてもよかったです。

ハンディを持つアニーを一番近くで見守り、理解するギルバート。アニーや母親、家族を思うあまり、その優しさからどこにも行けないギルバートの姿が、見ていて切なかったです。

ジョニー・デップのギルバート、影のある表情が素敵でした。そして、なによりも、レオナルド・デカプリオのアニーが素晴らしかった。手の形、視線、体の傾き、表情、全てがそうであると思わせる、役を生きる彼の演技がすごかった。

アニーの大好きなかくれんぼ。
『アニーはどこ?』と探す、ギルバート。
兄を嬉しそうに待つアニー。
それを見守る、姉と妹。
こんな兄弟、こんな家族、いいな。