Sasada

蛇の道のSasadaのレビュー・感想・評価

蛇の道(1998年製作の映画)
3.9
黒沢清自身によるリメイクが6月に公開される今作。哀川翔が謎の数式を紡ぐ教室とそこにいる女の子、香川照之の執着と過去、拉致する彼らとの関係性、やたらと切れる鞭?の女性など、謎を謎のまま提示し興味を惹きつけ続けながらラストまで駆け抜けてしまう手際の良さ。

「あんたも興味あんの?」の反復で全てを語ってしまうのが美しく、時制と目線を操ることで意味が全く変わってしまうのが映画ですねと恐れ入る。

品のない「伏線回収」とは質が違う、強度と練度の秀作でした。
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