千年女優

ドライビング Miss デイジーの千年女優のレビュー・感想・評価

ドライビング Miss デイジー(1989年製作の映画)
4.0
1948年のジョージア州アトランタ。教師を引退して久しいユダヤ系の未亡人で、自動車事故を起こして見かねた息子のブーリーから黒人運転手ホーク・コバーンを手配されたデイジー・ワサン。始めは意固地になって拒絶をしていた彼女が、徐々にホークの真摯な人柄に気付いて交流を深めて30年近く続く友情を育む様を描いたドラマ映画です。

1987年度のピューリッツァー賞で演劇部門を制覇したアルフレッド・ウーリーの戯曲を、『テンダー・マーシー』らで知られるオーストラリア出身のブルース・ベレスフォード監督で映画化した1989年公開作品でモーガン・フリーマンとジェシカ・タンディ演じる心温まる物語が観客の心を掴んでアカデミー賞では作品賞含む四冠に輝きました。

約30年後に同じオスカー作品賞に選ばれる『グリーンブック』と同様に人種と立場を越えた友情を描く物語で、同じく「白人」のキーワードからの物言いはありますが、差別問題は公的な立場を越えた私的な関係性を結ぶことこそが重要という核心を突いています。言わずもがなの素晴らしい存在感を見せる主演二人の魅力が余りある一作です。
千年女優

千年女優