蘭奢待

山の郵便配達の蘭奢待のレビュー・感想・評価

山の郵便配達(1999年製作の映画)
3.9
素朴ながらほっこり、しんみりさせてくれる作品。美しい景色描写と、表情描写の見事なカメラワーク。5日間で120kmを歩き、山間部の集落への郵便配達という辛い仕事に誇りとやりがいを持ち、長年続けてきた父親。ほぼ不在の父親の下で育ってきた息子。その息子が父親の配達仕事を引継ぐ。2人でまわる初回配達。配達先の人々とのやりとりや、道中の会話でお互いの気持ちが徐々に理解され、すれ違いがちだった関係が修復されていく。自分が若かった時代と重ね合わせて息子を見る感慨や、幼かった息子が頼もしい大人になった事を知った父親の気持ちはよくわかる。ロードムービー。良き作品。
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