ちろる

嫌われ松子の一生のちろるのレビュー・感想・評価

嫌われ松子の一生(2006年製作の映画)
4.6
中島監督と中谷さんの舞台挨拶の日に観に行ったのを覚えています。
とにかく、中谷さんが中島監督にボロクソ言われ続けて、しばらく監督を見たくない!って笑いながら言っていたけど、本音だろうなー。それくらいとことん演技絞られたのが分かります。

中谷さん、前から素敵な女優さんですが、間違いなくあの映画からもう何ステップか高みに上ったんだと思う。

小説のほうも読みましたが、あちらはひたすら重くて救いがない。

でも映画はなんか観てて耐えられる救いを残してるのでちょっと違った。

たしか中島監督が「ディズニーみたいな映画を作ってみたい。」みたいなことを言っていたのをどこかで読みました。
こちらはもちろんディズニーのようなハッピー感はないけど、あんなとことん暗い物語をこんな風にポップに、そして後味悪くないように仕上げる天才技、すごいなー。

やっぱり内容は辛くて、ひたすら松子の不器用すぎる人生が切なくてウーって叫びたくなりそうで辛いんだけど、中島監督のマジックのお陰で、何度でも観れてしまう不思議な映画。
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