イギリス、マンチェスターで生まれた「ファクトリー・レコード」の興亡、音楽ムーブメントとなった「マッドチェスター」の勃興を捉えた作品。
作品自体にドラマ性はあまりなく、どちらかというとドキュメンタリー作品っぽい。主人公がカメラを通して見ている人に語り掛ける演出も多く使われているけれど「ニュースキャスター」という主人公の職業も相まってドキュメンタリー感が増して物語に溶け込んでいる感じが凄く良い。
唐突に「実はマッドチェスター当事者がこの映画出演してました」というネタ晴らしが挿入されるのもスタイリッシュで好き。
物語も音楽好きには堪らない内容。ファクトリー・レコードに所属していたジョイ・ディヴィジョン、ニュー・オーダー、ハッピー・マンデーズなどとのエピソードが最高の音楽とともに描かれる。
ハッピー・マンデーズなんかはまさしくタイトル通りの「24アワー・パーティー・ピープル」って感じでぶっ飛んでいた話ばかりで最高。
レーベルの衰退も外からの大きな力とかではなくマッドチェスターの真ん中にいた様な24アワー・パーティー・ピープル達によって齎されたのはなんとも物悲しい。
後、A Certain Ratioのこの映画の扱われ方がめっちゃ酷い。気になって調べて見たら2020年も新譜出してたり精力的に活動してるのは応援したくなる。ハッピー・マンデーズは活動してるのかしてないのか分からないし。