似太郎

ブギーナイツの似太郎のレビュー・感想・評価

ブギーナイツ(1997年製作の映画)
4.3
【勃起力🍌】

ロバート・アルトマン✖️マーティン・スコセッシみたいな作風が特徴でもある、PTAの出世作。ポルノ映画業界讃歌映画。

主要登場人物が1ダースくらい出てくる。それぞれのキャラクターの個性がちゃんと活かされていて面白い。『ファーゴ』と並んでウィリアム・H・メイシーの末路が悲惨過ぎwwww

個性派俳優のフィリップ・シーモア・ホフマン演じるLGBTのおっさんも気持ち悪くてイイね〜。さすがにこの監督がまだ若いので、青臭く拙い演出ではある。(逆にそこが美点でもあるのだが)

ポルノ映画業界に蠢くアングラな役者達の悲哀と滑稽味は、たしかに感じられる。監督が若いなりに頑張ってる印象。これがマーク・ウォールバーグじゃなくてレオナルド・ディカプリオ主演だったらもっと良かったと思うんだけどナ。🍌

最近PTA は『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』以降やたら観念的になり、難解なアート映画ばかり撮っているが、この頃の純心なエンタメ精神を思い出して欲しいと思う。これはある意味、タランティーノにも言えるね。

この監督らしい青臭さと渋さの両方が同居している、不思議な魅力を兼ね備えた群像劇。一見の価値あり。
似太郎

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