はる

八日目の蝉のはるのネタバレレビュー・内容・結末

八日目の蝉(2011年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

赤ん坊を誘拐した野々宮希和子の母性に圧倒されました。

恵理菜が誘拐されずに両親の元で育ったとしても、幸せになれたかどうか疑問が残ります。
あの産みの母が土壇場で「この子はまだご飯を食べていないんです」なんてセリフが言えるだろうか?
血よりも、「私が守らねば」という環境が母性を育てるのかもしれない。永作博美の演技に心が揺さぶられました。
誘拐という大きな罪を犯した犯罪者に同情してしまうという面白い作品でした。

小池栄子の不自然な言動が最初は気になったんですが、彼女の背景を知ると納得出来ました。特殊な環境で育った故の言動だったんですね。
保護された時の恵理菜が男の子の格好をしていた事もちゃんと回収されていて最後まで目が離せませんでした。
思いがけず田中泯さんが出演されていたのも嬉しかったです。
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