真魚八重子

暗殺者の家の真魚八重子のレビュー・感想・評価

暗殺者の家(1934年製作の映画)
3.5
初期のヒッチコックを見直す。

オリンピックのスキーハイジャンプの会場に、犬とそれを追いかけた少女が飛び出してあわや…!という出だしはインパクトがある。これがおやおやという笑い話。妻とダンスを楽しんでいるほかの男の背中に、編み物をする夫が少し嫉妬絡みの悪戯で、編みかけの毛糸を引っかける。完全に寄り道な逸話だけど、男女の話として面白い。

基本的に登場人物が多くて、あまり癖のない顔の人が多く、わたしのような相貌失認にはわけがわからなくなってくる映画なんだが、けだるいピーター・ローレの異貌だけで儲けものな感じがするからいい。
真魚八重子

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