冒頭、"海は見ていると、こちらがことさらに感情移入しなくてもきちんとなにかを教えてくれる"と銀座から故郷の海を郷愁するモノローグ。
市川監督の作品そのものを表現しているような、いい言葉だなと思った。
牧瀬里穂さんの目力と中嶋朋子さんの透明感
真田広之さんの正義感と吹越満さんの怪しさ
このあたりの対比が綺麗すぎる映像と混ざってとても印象的でした。
市川監督の作品なので解釈の余白はほぼ無限大なんですが、いまの私としては"ヤバい相手でも背景を想像しよう。人間関係をあきらめないようにしよう"という感想です。
エキセントリックなつぐみとの急な出会いも拒絶しない、真田広之さんの優しさが沁みました。もちろん全てを知ったうえで寄り添う中嶋朋子さんにも。
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・「あがた森魚」「財津和夫」「高橋源一郎」というクレジットの凄まじさ。
・俗っぽい感想としては中嶋朋子さんが可愛すぎました。まさか美しい星で、リリーさんと結婚しマルチ商法にはまるとは思えません。