アキラナウェイ

レインマンのアキラナウェイのレビュー・感想・評価

レインマン(1988年製作の映画)
4.8
【恥ずかしながら初めて観ます名作シリーズ】
第43弾!

宇宙人にアブダクトされて嘘の記憶を埋め込まれたんじゃないかってぐらい、随分昔に観たとずっと思い込んでいたけど、本当は一度も観た事なかった!!

第61回アカデミー賞と第46回ゴールデングローブ賞、さらに第39回ベルリン国際映画祭で作品賞を受賞した珠玉の名作!!

ダスティン・ホフマンの演技が良過ぎるーー!!

高級車のディーラーであるチャーリー(トム・クルーズ)は、自尊心が高いキレ者。しかし、その経営は自転車操業に陥っていた。彼の元に長らく疎遠にしていた父の訃報が届き、故郷に帰るものの、遺産の大半はそれまで存在も知らされていなかったサヴァン症候群の兄レイモンド(ダスティン・ホフマン)に渡る事を知る。遺産を手に入れようと、チャーリーは強引にレイモンドを病院から連れ出し、ロサンゼルスに戻ろうとする。

もう、これぞ80年代のプレイボーイ!!
イケイケのトム・クルーズ!!
この役はこの時代のトム・クルーズじゃないと務まらない!!

そして、自閉症とされながら、驚異的な計算能力と記憶力を有するレイモンドという難しい役柄を、完璧な役作りで魅せるダスティン・ホフマン!!

視線も姿勢も立ち振る舞いも全てが仕上がっている。サヴァン症候群に対して、真摯に向き合って作り上げたであろうその演技に、脱帽です。

同じ事を繰り返しブツブツ…。
TV番組の時間と消灯時間はキッチリ守る。
他人との接触は苦手。
新しい環境への適応も苦手。
レイモンドが飛行機への搭乗を嫌がった為、知り合ったばかりの兄弟は、車でロサンゼルスを目指す事に。

レイモンドに手を焼いていると、仕事に手が回らずで経営は火の車。チャーリーにとっては、トラブル続きでストレスフルな珍道中。

しかし、旅を通じて知る兄の超人的な潜在能力。
そして、幼き記憶にあった「レインマン」の謎 ——。

泣いた。
泣きじゃくった。

幼少期に聴いたあの曲は、ビートルズだったんだね。

6日間で築き上げた兄弟の絆。
兄弟が車を走らせる時に流れる音楽も心に沁みる。
それもその筈、音楽はハンス・ジマー!!
沁みる筈だわ、沁みない訳ないわ!!

名優2人が確かな演技で心を揺さぶる。
また1つ、素晴らしいロードムービーに出会えて、こんなに嬉しい事はない。