オッポロゲンガー

八つ墓村のオッポロゲンガーのネタバレレビュー・内容・結末

八つ墓村(1977年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

YouTubeでの無料配信にて視聴。
横溝正史作品は犬神家しか見ておらず、八つ墓村初体験。有名な「た~た~り~じゃあ」が双子の婆さんのどっちかのセリフだと思ってたら違うし、主人公がおかしくなって都井睦雄のオマージュのあのシーンに繋がるのかと思ってたら違った笑

金田一と言えば石坂浩二、稲垣吾郎、加藤シゲアキ、最近ではNHKの吉岡秀隆。ロン毛で胡乱なイメージなのに今作は渥美清!元気いっぱい!おちゃんも出てくるし、満男(吉岡秀隆)も出てくるし!寅さんかな!?
名だたる名優達がズラッと顔を揃え、この時代の俳優陣のしっとりとした色っぽさに目を奪われました。
そしてなんと言っても圧倒的風景美と、岡山の御屋敷の要塞の如し。それだけでワクワク。
死人になった瞬間顔が白くなる演出も、現在同じことやられたらコントになるのでしょうが、当時の映画と思うなら妙におどろおどろしく斬新でした。
オープニングの八人の落ち武者が山の上へ登るシーンが、クライマックス同じ場所から燃える御屋敷を笑いながら眺めるシーン。ゾクゾクしました。最高

表立った悲劇は人間の業、その地脈に薄らと流れ続ける過去の因縁、というバランスが最強。後者を動機とするのでなく、あくまで偶然として扱うのが気味悪くて厭で良かった~
主人公の母親のルーツを調べたら…「調べるのやめちゃった」って言う所がゾッとしました。