個人的にはハネケ3作目。
いつも期待の斜め上だなぁ!!
上品で静かな趣きを保ちつつ、人間の奥の部分を容赦なく見せつけてくれるのがハネケ流。
今回も凄い。
超・絶・変・態・的 ! !
トイレで情事に耽る男女を捉えたポスタービジュアルは昔から知っていたけど、まさかここまでとは!!
名門音楽院でピアノ教師をしているエリカ(イザベル・ユペール)は、過干渉な母と同居していた。ワルター(ブノワ・マジメル)という若者がエリカの前に現れ、過剰に求愛してきた事で、エリカの秘めたる欲望が目を醒ます。
出た〜〜!!
イザベル・ユペール!!
「ELLE」の役といい、今回のエリカといい、どんだけ変態な役が似合うんだ!最早この人をマトモな人には見れなくなっている!
腕は確かだが指導が厳しく、ニコリとも笑わない鬼教師!
五線譜の上だけを歩んできた様な人生。
行動の全てを母親に監視され、顔を合わせば小言マシンガンで集中砲火。
そんなエリカの拗らせ方が酷い。
倒錯した性癖はワルターを戸惑わせ、狂わせていく。
ワルターに対し支配的なエリカ。この2人の関係性が物語の展開と共に逆転していく様が面白い。
それにしても、アレの匂い嗅いだりとか、他人のカーセックスを覗き見して放尿(!)とか、エリカのぶっ飛んだ行動にメガネ浮くかと思った。
冒頭から引っ叩き合う親娘。
転じて鍵盤を上から覗き込むショット。
エリカの衝動的な行動で幕を閉じるラスト。
技巧的な面も含めて、やっぱりハネケ映画はゾクゾクする!!