Wilhelm

シンドラーのリストのWilhelmのレビュー・感想・評価

シンドラーのリスト(1993年製作の映画)
4.0
初めは金儲けを目的に始めた事業だったが、あまりにも残虐なユダヤ人虐殺に少しずつ心が動いていき、ついにはお金も自分の命もかけてまでユダヤ人を助けた。最後はこう言う。「もっとお金があれば、もっと多くの人を救えたのに。車を売れば、あと10人は助けられた。」このシーンが、とても印象的だった。

映画の中盤までの描写は、あまりシンドラーの感情はなさそうで、着々と事業が大きくなっていく様子が描かれてた。シンドラー自身も、ユダヤ人を労働力として見ている感じだった。だけど、助けを求めてきたユダヤ人女性の家族を救った場面から、彼の心情が少しずつ変わっていった事がわかる。後半はあまり表からわからないようにユダヤ人を助けようとして色々していたことが良くわかった。とにかくドイツ兵への取り入り方がとても上手い。酒の席ではやっぱりドイツ兵の仲間なのかな?と思ってしまうような話ぶりなのに、裏では必死でユダヤ人助けようとしてリストを作成してた。そして最後に、今まで大々的に言えなかった本当の心境を、終戦の日に吐露したこの場面がとても心に刺さりました。

お金と、お金と自分を人のために使う勇気があれば人の命を助けられる事があるんだと感じました。それが決して簡単なことではないことも、よく描かれていました。
Wilhelm

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