Marisol

シンドラーのリストのMarisolのレビュー・感想・評価

シンドラーのリスト(1993年製作の映画)
3.3
アウシュヴィッツに行く前に見たかったのに、アクション映画のコーナーに置かれてたせいで見つけられなかった…

当時の出来事はとても細かく描き出されていて、ストーリーの背景的場面は歴史的事実や証言に基づいて、忠実に再現されていた。

その点、ストーリーの中心にいるシンドラーの脚色ぶりには違和感を感じた。ザ・善人としての振舞いや正義を語る様子はいかにもつくられたものという感じだった。

ストーリーを支える背景がしっかりしているので説得力も増すけれど、実在の人物にその人自身とは異なるかもしれない考えを語らせるというのは危険では。もちろんノンフィクション映画でないことは理解しているけれど、そこがモヤモヤするところだった。

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次々にシンドラーのリストの名前が呼び上げられるなか、リストに名前がのっていない人たちはそれをどう思ったのだろう。

私がもしこういう映画を作るとしたら、リストに名前がないその他大勢の人たちのほうに焦点をあてて、人間とは何かを深く問いかける映画を作るだろうな。
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