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シンドラーのリストのmiのネタバレレビュー・内容・結末

シンドラーのリスト(1993年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

いやぁ。久しぶりに嗚咽が出るほど泣きました。
シンドラーのリスト。
やっと観た。見るタイミングがなかなか合わず今日に至った。

スピルバーグの作品で唯一好きなのが『E.T』で
あとは駄作(というと言葉が過ぎるかな)
・・・私との相性は悪く、そういう理由もあって観る時期が遅くなったのもあったのだけど。
私、リストって、作曲家のリストの事だと思ってました。
シンドラーさんて言う人の奏でるリストの曲、と。
違うのですね。『シンドラーさんのリスト表』でした。

彼はドイツ人ながら、ナチスドイツ政権の中1100人ものユダヤ人を
助けるという実話。
ドイツがソ連に負けた時、戦争が終結するのですが、ユダヤ人が本当の
『自由』を得たとき、彼は彼らの前で号泣するのです。
『もっと助けられたのに。この車を売れば、あと10人は助けられた。
このバッジを売れば、あと2人は助けられた。1人でもいい。このバッジでだ。
これで人1人の命が助けられたのに。私はそれをしなかった。』
このシーンは本当に泣きました。
人の命に数は関係ない。
10人助けたから1人を見殺しにしてもいい、なんて事はない。
勿論、彼は計り知れない人の命を、全財産と自分の命を賭けて助けました。
彼を責めることは絶対にない。ただ、彼の心の罪深さを痛感しました。
こみ上げてくる悲しみが、なかなか拭えず、その後見た
『生存者のドキュメント』を観て、また泣き。。

私たちは、今恵まれた環境にいます。それに何の理由もない。
彼らがあの虫ケラのごとく殺害された時代に生まれたそれにも何の理由もない。
ただその時期に生まれたタイミング。
きっと私自身もこの映画の後、またテレビを観、笑い、当たり前のように食事を摂る。
ただ忘れてはいけないのが、こうしてるどこかでまだあのような『無駄な』争いを行い、誰かにとっては『かけがえのない』命が失われている。
そこから目を伏せてはいけないし、過去を忘れてはいけない。
『憎しみからは、憎しみしか生まれない』のだから。

『戦うことが力じゃない。許す事がpowerなんだ』と言った
シンドラー氏の言葉を、私たちは忘れてはいけないのでしょう。
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