なお

羊たちの沈黙のなおのレビュー・感想・評価

羊たちの沈黙(1990年製作の映画)
4.0
東京・目黒シネマの特別企画「90's SELECTION」にて本作が上映されるという情報をキャッチし、急遽鑑賞。

企画名の通り90年代の名作映画が復刻上映され、『レオン』や『トレインスポッティング』など、今も色褪せぬ根強い人気を誇る名作映画たちが、数十年ぶりにスクリーンに蘇った。

✏️プロファイリングのイロハ
息つく暇を与えないノンストップ・サスペンススリラー!
やっぱり「往年の名作」の魅力ってスゴイな…
久しぶりにスクリーンにかじりつくようにして鑑賞してしまった。

主人公の新人FBI捜査官・クラリスと、人肉を食らう猟奇殺人犯・レクター博士の間に生まれる奇妙な心の交流。
クラリスはレクター博士との交流を通じ、女性だけを狙った連続殺人事件の犯人の足取りを明らかにするとともに、自らが幼少期に負ったトラウマ「子羊たちの悲鳴」を止めるべく奔走する。
この道程が何とも奇妙で面白い。

特にクラリスが真犯人の自宅を突き止め潜入する一連のシーンの緊迫感たるや、公開から30年以上が経過した今見ても何ら遜色ない。
初めてジェームズ・ワン監督のスリラー映画『ソウ』を見た時に感じたような、こちらの予想をいい意味で裏切る怒涛の展開には驚いた。

「ラスト◯分の衝撃!」
近年何かと多用されがちなこのフレーズ(たいてい肩透かしに終わることが多い)だが、このキャッチコピーは本作のために存在するといって過言ではない。

猟奇殺人を取り扱った作品であるため、思わず目を背けたくなるグロテスクで刺激的な描写も満載。
ストーリーもそうだが、視覚にセンセーショナルに訴える作品としての魅力も十分である。

☑️まとめ
本作は第64回アカデミー賞にて主要5部門を総ナメにし、『或る夜の出来事』『カッコーの巣の上で』に次ぐ3作目の「ビッグ・ファイブ」を達成した作品となった。
(2023年時点で、本作に次ぐ「ビッグ・ファイブ」4作品目は登場していない)

この後続編『ハンニバル』やスピンオフドラマも制作され、2011年にはアメリカ国立フィルム登録簿に登録されるなど、名実ともに歴史に残る名作となった。

<作品スコア>
😂笑 い:★★★☆☆
😲驚 き:★★★★★
🥲感 動:★★★☆☆
📖物 語:★★★★☆
🏃‍♂️テンポ:★★★★★

🎬2024年鑑賞数:34(18)
※カッコ内は劇場鑑賞数
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