クリーム

ある子供のクリームのレビュー・感想・評価

ある子供(2005年製作の映画)
3.7
貧困層の若いカップルに子供が出来る話。こう言う話は、どの国も似た様な問題を抱えているのだなと思いました。教育を受けられる環境の大切さを再確認させられます。
20歳のブリュノと18歳のソニアは、生活保護給付金とブリュノの盗みから得たお金で生活していました。ソニアに子供が出来、彼女は少しずつ自覚が出て来るが、ブリュノは変われない。 ある時、ブリュノは、お金欲しさに子供を売ってしまうのでした。




ネタバレ↓




貧困からか教育を受けられておらず、まともな考え方が全く出来ない幼稚なクズ男ブリュノ。金のために赤ん坊を売ったり、10代の子供に盗みやひったくりをさせたりする。しかも悪いという認識が欠如している。赤ちゃんを売ってソニアに『ごめん売っちゃった』と言い『また出来る』と抜かす。
最後にブリュノは、14歳のスティーブを庇って、逮捕収監されます。そこへソニアが面会に来て、失ったものの大きさを痛感し、許してくれたソニアの為に変わろと決意する様に見える終わり方だった。けど、学ぶ事をして来なかった彼がどの程度かわれるのかは、疑問。ソニアの母性があったからまだ救われるが、やはり回りのサポートは必要不可欠。
ソニアは母性の塊で、ブリュノにも母性本能をくすぐられるのだろう。でなきゃ、縁を切らなきゃいけないタイプの男。ただ、親も子供に育てられる側面はあるので、希望はあるのかも知れないが…。イヤ、無いな。この2人、生きている背景も含め破滅に向かうとしか思えない。
出演者の演技が自然なので、リアリティがあり、最後までだれずに引き込まれる映画でした。なんか面白い作品だった。
『ある子供』って、タイトルが素晴らしい。ブリュノの事なんだなあ。
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