大雑把な見方だが、初期の矢口史靖はネガティブさがウリになっていたな。(【ウォーターボーイズ】以降はポジティブさがウリになり、その二つの持ち味が上手い具合に合わさったのが快作であり、最新作の【ダンスウィズミー】)
お金がとにかく大好きな冴えないOLが大金を求めて、次々降りかかる災難にもめげず、なりふり構わず猛進してゆく。
主人公が当初の目的から段々とズレてゆく様が逆に可笑しく、商業映画デビュー作としての演出のたどたどしさはあるが、ユルいオフビートなノリとテンポの良さは既に出来上がっていると思う。
邦画を食わず嫌いしている人に観て欲しい。