田に終わる御茶ノ水に近い駅

恐怖の報酬の田に終わる御茶ノ水に近い駅のネタバレレビュー・内容・結末

恐怖の報酬(1953年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

久々のモノクロ映画。
でも最高臨場感は本物で途中からずっと画面に釘付けになった。
それだけでもこの映画には十分過ぎる魅力がある。

構成としてはハリウッドの90分ものと比べるとやや冗長な印象かもしれない。
だがこの物語のテーマを描くためには冒頭でかっこいいジョーが描かれていなければならないという意味では不必要な部分という訳でもない。その辺は黎明期感が合ってワクワクする。

マリオとジョーの関係性は一言では表せないだろう。
マリオはジョーへ期待と敬意から失望と軽蔑を向けるようになる。だがその果てに彼は自分が欲しかったものの本質にようやく気づくようになる。
だが失ってしまったが故に、それをもはや守ることも出来ず、最後にはジョーと同じ「報酬」を得ることになる。
最近の完成された構図の映画とはちょっとズレた作り方という印象。でもそれが面白いという事実を突きつけられるのが良い!

まあ嫌な予感はしたのだが、とんでもないラストも含めていい映画だった。