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炎のアンダルシアのlily0x0のレビュー・感想・評価

炎のアンダルシア(1997年製作の映画)
3.6
イスラーム映画祭5本目
思ったよりエンタメ性の高い作品でした
ダンスや歌のミュージカル調のシーンがありました(序盤のとこ少しうとうと眠くなってしまったのですが後からはもうぱっちり)
登場人物が多くて、中年髭男性は特に顔が似ていて一見この人は誰?と理解するのが大変でした
主な登場人物が15人もいたとのことでちょっと難しかったです
あとはやっぱり歴史的背景を後の解説からカバーできないと作品の理解も難しいと思いました
用語も知らないと何のことか難しかったですが、解説があって助かりました!
原理主義セクトという団体についても、当時も若者を洗脳し浅いイスラーム理解の団体があったなど勉強になりました
最後の1冊を炎に投げ込むところは思想には翼があり、それが人々に届くのを妨げることは誰にもできない、上映禁止(移民という作品が禁止となった)などやれるもんならやってみろという監督の思いがつまっているとのこと
その他トークショーでも色々知ることができ、作品理解につながったり裏話が聞けて楽しかったです。
それにしてもツッコミどころというかツボなポイントがとても多くてにやにやしていました
初っ端からジョセフのお母さん呆気なくてびっくりしてなにこの急展開は!と思っていたら気のせいじゃなかったです!
歌や踊り、暗殺、何人ものエキストラなど動きがあってとても楽しめました
神に目覚めたアブダッラーを取り戻すために踊りと歌で目覚めさせようとして椅子から解き放たれるところとかドヤ顔で本ぽいってブーケトスみたいに炎に投げ込むところとかにやにやしてしまいました
面白かったです!

以下メモ
エンドロールは新人のみ紹介のため写真をつけていた
作品については批判もあったが1997カンヌで第50回記念特別賞を受賞
アブダッラー役のハーニーサラーマは次作アルアーハル1999で主演
彼はとてもかっこいい!
監督がジーンケリー好きで歌とダンスを入れてしまったり、イブンジュルドは歴史上の人物なのに設定や造形がしっかりしていない、スペインの話なのにコテコテのエジプト方言のアラビア語であったりすることに対して批判もあった
フランスからの支援にて無事製作することができた
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