原題『ニンゲン合格』 (1999)
監督・脚本 : 黒沢清
撮影 : 林淳一郎
編集 : 大永昌弘
音楽 : ゲイリー芦屋
出演 : 西島秀俊、役所広司、菅田俊、りりィ、麻生久美子、哀川翔、大杉漣、他
10年間の昏睡から醒めた青年が、かつての生活を取り戻そうと家族再生に奮闘する姿をドライなユーモラスさで描いた異色のヒューマンドラマ映画。
黒沢清らしい「家族」映画。
北野武的ともいえる、カットが切り替わりざまに西島秀俊が駄々をこね役所広司に引きずられるコメディ演出シーンはオモシロかった。
「家族とは絶対的なくせに希薄であり、
偶然の産物でありながら濃密であるといった厄介な関係であった。
逃れようとすればするほど絡みつき、
掴みとろうとするとするりと逃げていく、それが個人と家族の関係である。
それを運命と呼んでもいいし、まぼろしと呼んでもいい。」
- 黒沢清 -