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バロンのkarmapoliceのレビュー・感想・評価

バロン(1989年製作の映画)
4.0
The Adventures of Baron Munchausen:テリー・ギリアム監督、脚本、ジョン・ネヴィル、サラ・ポーリー、エリック・アイドル、ユマ・サーマン、ジョナサン・プライス出演、ジュゼッペ・ロトゥンノ撮影、マイケル・ケイメン音楽、1988年イギリス作品。

実在の人物であるカール・フリードリヒ・ヒエロニムス・フォン・ミュンヒハウゼン男爵が主人公の冒険物語として語り継がれてきたドイツ民話「ほら吹き男爵の冒険」を映像化したファンタジー作品。

「未来世紀ブラジル」が難解なりにもけっこう好きだったので、当時かなり期待して観た作品。しかしあまりにシュール過ぎて、ある意味緩くて、クールとは言えないぶっ飛んだ世界観に、撃沈した覚えがある。随分久しぶりに観るとかなり良かった。

そもそもほら吹き男爵の冒険エピソードにはピッタリの世界観で、セットや美術も凝りに凝っていて観応え充分。時々手作り感たっぷりの映像を交えるのもテリー・ギリアム監督のお決まりのパターンと言えそうだ。決して安易にチープなのでは無い事が分かる。ヴィーナス(ユマ・サーマン)とバロン(ジョン・ネヴィル)との空中ダンスは豪華な背景も含めて好きなシーンだ。若きユマ・サーマンが可愛いわ(笑)

ユーモアたっぷりのミュンヒハウゼン男爵の冒険譚を1988年作品とは思えないほどハイクオリティ映像で楽しめる。

テリー・ギリアム作品の中でも「未来世紀ブラジル」の次に好きな作品になった様な気がする。また観たいと思う。
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