牧史郎

悪女の牧史郎のレビュー・感想・評価

悪女(1964年製作の映画)
3.0
渡邊監督の作品をずっと見ているが、この作品が最も現代性があるかもしれない。韓国映画で今まさに最前線として撮られているものと同じモチーフが描かれているところも着目すべきか。経済的な階層や性差によって迫害され、最後は暴力に走る主人公の女性像。本当に60年経っても…というのは映画を見ていると何度も口をついてしまうが、それだけ人間の普遍的な闇と映画というメディアは向き合い、時に闇の方に呑み込まれてきたのだな…と改めて思う。ちなみに、小川真由美は田舎娘もできるのがすごい!むしろこの小川真由美が他の作品の妖艶な女性より実は俳優の本質と等身大なんじゃないかと思わされる魅力があった。
牧史郎

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