このレビューはネタバレを含みます
「ピーター・グリーナウェイ レトロスペクティヴ 美を患った魔術師」上映作品。
動物園で働く双子の動物学者・オズワルドとオリバーは、交通事故で同時に妻を亡くしてしまう。事故の悲しみから、動物の腐敗過程を連続的に記録することに没頭し始める二人。軈てその行動は常軌を逸していき、彼らの狂気はファム・ファタールの存在により更に加速していく。
断片的に差し込まれる死体写真と、マイケル・ナイマンが手がける音楽との親和性が高く不気味ながらも見入ってしまう。対称性に拘って撮影された美しい映像には、どこか不安が付きまとう。
この監督の映画は初鑑賞なのだが他の作品も気になった。
動物好きな方には間違ってもお勧めしない。