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オテサーネク 妄想の子供のJのネタバレレビュー・内容・結末

オテサーネク 妄想の子供(2000年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

不妊に悩む夫婦。精神を病んだ妻を慰めようと、夫は切株を赤ちゃんの形に削ってプレゼントする。妻はその切株に本物の子どものように接し、甲斐甲斐しく世話を焼いた。「オティーク」と名付けられた彼は、やがて自らの意思で動き出し始める。

チェコの民話「オテサーネク(食人木)」を下敷きにした作品。

監督の「食べる」という行為への嫌悪感が色濃く投影されており、作中の料理はいかにも不味そうに描かれている。更に手掴みで食べたり音を立てて咀嚼したりと、これでもかと言う程不快感を煽る。オティークも「食事」をした結果、追い詰められていく。

登場人物は皆、善人とは言い難くしかし決して悪人でもない。一様に好きになれないが人間の多面性をよく現していて魅力的に映る。
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