一人旅

目かくしの一人旅のレビュー・感想・評価

目かくし(1966年製作の映画)
5.0
TSUTAYA発掘良品よりレンタル。
フィリップ・ダン監督作。

アメリカの作家:ルシール・フレッチャーによる1960年発表の小説「Blindfold」をフィリップ・ダン監督が映像化したサスペンス映画の佳作で、天才物理学者を狙う謎の一味の陰謀に対峙する精神科医の奮闘を描きます。

兵器開発の鍵を握る天才物理学者の治療を陸軍当局から依頼された高名な精神科医の主人公が、人身売買に手を染める悪党一味に狙われた物理学者を救い出すべく奔走する様子を描いた陰謀サスペンスで、行方知れずとなっている物理学者を捜している妹を巻き込みつつ、目の覚めるような敵地潜入クライマックスへと雪崩れ込んでいきます。

プレイボーイな精神科医vs天才頭脳を専門とする人身売買組織の攻防を、多数の登場人物の思惑を交錯させて描いた骨太サスペンスですが、マネキンに紛れて検問をやり過ごしたり、扱いの難しいラバに乗ってワニが跋扈する湿地帯を移動したり、あえて“目かくし”した状態で記憶を頼りに物理学者の居所を突き止める…といったユニークな演出がエンタメ色を色濃くしていますし、うっとうしいが超有能なおばさん秘書のキャラクターもコミカルな味わいとなっています。

そして、主人公の精神科医を演じたロック・ハドソンと相手役の“CC”ことクラウディア・カルディナーレの米伊スターが織りなすユーモラスな恋の駆け引きが物語の一つの軸となっていて、野性的キャラのCCは車ごと池に突っ込んで全身ずぶ濡れになるというソフトなセクシーショットも披露しています。
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