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勝負(かた)をつけろの一人旅のレビュー・感想・評価

勝負(かた)をつけろ(1961年製作の映画)
4.0
ジャン・ベッケル監督作。

フランスの作家:ジョゼ・ジョヴァンニによる1958年発表の小説「ひとり狼」を、巨匠ジャック・ベッケルを父に持つジャン・ベッケルが映画化した長編初監督作品です。

1930年代のフランスを舞台に、無実の殺人罪で投獄された親友を救うべく奔走する男の姿を描いたノワールサスペンスで、ジャン=ポール・ベルモンドが主人公の男を演じるほか、ドイツの女優:クリスティーネ・カウフマンが兄想いのヒロインを好演します。

暗黒街の大物との戦いの末に自身も投獄されてしまった主人公の波瀾の生き様を描いたサスペンスで、物語の主軸とは直接的には関連がないものの、主人公が刑期の短縮を見返りに危険な地雷撤去作業に従事する場面では一触即発の緊張感に包まれますし、自らの行いが破滅を呼ぶ因果応報の結末がノワール的な物悲しさを現出しています。
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