ちろる

ファミリー・ツリーのちろるのレビュー・感想・評価

ファミリー・ツリー(2011年製作の映画)
3.9
お互い別の方向を見ていたバラバラの家族のピースをつなぎ合わせることの難しさ。
血がつながっていることに甘えてなにもしないでいることの罪。
登場人物がみんないい感じでダメ。
でもそこが愛おしいのだ。

死を直前にした植物状態の妻に最後にさよならを伝えるシーンが切ない。

悲しみの涙を復元できるものがあるとすればそれは広大な自然だ。
悲しみの家族の日々を静かに見つめるハワイの自然。


偉大なる自然は無限の悲しみを包み込む母性なる愛となり涙を浄化してくれる。

大きないくつもの問題に直面したときに、周りも見渡して海や、山が、木が触れることができるなら少しだけ何かが変わるかもしれない。

ハワイの包み込むような自然とフラの音楽にのせてダメな家族の再生物語のなかで見つけた本当にするべきこと。
この悲しみは無駄じゃなかったんだって思うことは乗り越えないと見えてこないのだ。

涙の雨が降るから虹もでる。


戸惑い深い悲しみにくれる不器用なジョージクルーニーがものすごくすてきで今までの映画の中で個人的にいままでのジョージの中で一番好きでした。
ちろる

ちろる