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悪い男のdaiyuukiのレビュー・感想・評価

悪い男(2001年製作の映画)
3.8
昼下がりの繁華街。容易に言葉を発することのできないヤクザ、ハンギ(チョ・ジェヒョン)は、ベンチに腰掛ける清楚な女子大生ソナ(ソ・ウォン)に一目惚れする。ソナは侮蔑の視線をハンギに向け、ボーイフレンドの元に行ってしまうが、ハンギは強引にソナの唇を奪い、街はパニックに陥った。そしてハンギは策略を立てる。書店に財布を置くという罠を仕掛け、その中身を抜き取ってしまったソナは、持ち主に責められ多額の借金を背負ってしまう。そのせいで彼女は、ハンギの仕切る売春宿に売り飛ばされてしまうのだ。ハンギはマジックミラー越しに、娼婦へと変わっていくソナを見守る日々を送る。ところがソナに惚れたハンギの子分ミョンス(チェ・ドンムン)が口を滑らし、彼女はハンギの策略でここに連れて来られたことを知ってしまう。一度脱走するが、またハンギに連れ戻され、次第に売春宿の日常に染まり始めるソナ。そんな時、ハンギは宿敵ダルス派の襲撃を受け、復讐のためにダルスを殺した子分ジョンテ(キム・ユンテ)の代わりに、出頭して刑務所に送られる。ハンギは死刑囚となったが、結局ジョンテが自首して釈放。帰ったハンギは、ソナを最初に出会ったベンチへと送っていく。しかしソナは、ハンギの元に戻ってきた。そして2人は、ソナの売春で金を稼ぎながら、トラックに乗って共に暮らしていくのだった。
自分が生きる闇に落とさなければ女を愛せないヤクザとヤクザに闇に落とされた女との愛?を描く話題作。
一目惚れした女子大生を罠にかけて闇に落とし闇に落ちる様を見守り続けるヤクザとヤクザに闇に落とされながらたくましく生き延びる女子大生は、とても気持ちが通っているとは思えないし、女子大生ソナはハンギの気持ちを利用して這い上がろうとしているに過ぎない。ヤクザな自分にはソナを愛する資格はないから、ソナを見守るしかないハンギなりの愛し方はエゴイズムにしか思えない。ハンギを演じた役者は火野正平に似てるけど、「天使のはらわた名美」の火野正平とは似て非なるもの。
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