空想好きな孤児の少女が年配兄妹の養子として成長していく様子を描いたヒューマンドラマ。
原作はカナダの作家モンゴメリーの名作文学。
ケビン・サリバンが監督を務め、ミーガン・フォローズが主演、コリーン・デューハースト、リチャード・ファーンズワース、パトリシア・ハミルトン、マリリン・ライトストーン、スカイラー・グラント、ジョナサン・クロンビーらが共演。
12歳の少女アン(ミーガン・フォローズ)は両親を幼い時に失い、ハモンド家に引き取られていた。読書に夢中になりハモンド氏に昼食を届けるのが遅れてしまい、それが原因でハモンド氏は亡くなってしまう。怒ったハモンド夫人はアンを孤児院に戻すが、アンは施設に入って半年たっても空想ばかりして、注意されても規則を守らない。そんなある日、プリンス・エドワード島に住むシニア兄妹のマシュー(コリーン・デューハースト)とマリラ(リチャード・ファーンズワース)が高齢のために農場の力仕事を手伝ってもらおうと男児の孤児を貰うことにする。マシューが駅に養子を迎えに行くと、そこにいたのは男の子ではなく、赤毛の少女アンだった....
「明日は新しく 失敗がない」
名前のスペルの最後に”E”のつくことに拘る赤毛の少女アン。
そんなおしゃべりで空想と読書好きなアンが年配兄妹の養子となり、さまざまな騒動を巻き起こしながらも周囲の人たちの愛情を受けながら成長していく。
親友のダイアナ(スカイラー・グラント)との関係や、勉強でライバル視しているクラスメイトのギルバート(ジョナサン・クロンビー)との関係も微笑ましい。
何と言ってもマシュー(コリーン・デューハースト)とマリラ(リチャード・ファーンズワース)の不器用ながらも深い愛情が素敵です。
プリンス・エドワード島の”喜びの白い道”の並木道や”輝く湖水”の湖などの景色も美しい。
作品前半は、アンがあまりにマイペースで、読書に没頭して家事をさぼったり、学校の授業を聞いていなかったり、他人から注意されても口達者に口答えばかりするなどイライラさせられるが、後半は周囲の人たちの優しさにより徐々に成長していく姿に引き込まれた。
観る人の年齢によってそれぞれの視点で楽しめる味わい深い作品です。
「遠くに旅立ってしまうのね あの子は さみしがるわ」
「さみしいのは わしらさ」
「子供のままだったらいいのに」
「幸運な手違いで わが家に来た」
「神のおぼし召しよ 私たちへの贈り物ね」
「人騒がせな子だがな」
「だから いとおしいのよ」
2025.2 NHK BSで鑑賞(プレミアムシネマ・ハイビジョン・デジタル・リマスター完全版・字幕)