マツモトタクシー

恐怖分子のマツモトタクシーのレビュー・感想・評価

恐怖分子(1986年製作の映画)
3.8
「ヤンヤン夏の思い出」等のエドワード・ヤン監督作品


台湾の首都、台北🇹🇼
夜明けの街で銃声に続きパトカーのサイレンの音が響く
アマチュア・カメラマンのシャオチャン(リウ・ミン)は恋人のシャオウェン(ホアン・チアチン)を置いて外に飛び出す

不良たちのアジトの古アパートが警察の手入れを受けたのだ
クー警部(クー・パオミン)率いる警察隊に包囲されたビルの裏から混血の不良少女シューアン(ワン・アン)が飛び降りる
足を痛めながらも現場から逃げる彼女の姿をシャオチャンはカメラに収める

同じ頃スランプに苦しむ小説家のイーフェン(コラ・ミャオ)は医師の夫リーチュン(リー・リーチョン)を送り出す
仕事だけが生きがいのリーチュンは病院で課長のポストを狙って画策中
イーフェンは昔の勤め先を訪ね元恋人のシェン(チン・シーチェ)と旧交を温め合うのだった。。






以下ネタバレ


犯罪、いたずら電話、夫婦の不和、不倫といった都会ならではの事象を偶然に交錯し合う3組の男女の姿を通して図らずも他人を傷つけながら生きる都会人の殺伐たる生きざまを描いた作品

86年の作品で当時の日本もそうだったけど豊かになった都会で暮らす者達の独自の苦悩や憂鬱行き場のない思いを描いていて当時の空気感や世相も内包されていると感じた☺️