このレビューはネタバレを含みます
脳炎患者に実験段階の薬を投与し記録した書籍を基にした映画
(か、紙カルテ...!?!?!すみませんそりゃそうだ)
最初にレナードが実験段階の新薬を投与され覚醒に成功する。
起きたら30年後だって...恐ろしい、軽くホラー。
レナードと同じ病気を患う父の見舞いにきた娘と恋に落ちたり、お母さんを少し邪険に扱ったり、ハンガーストライキ起こしたり、ちゃんと元気。まぁハンストはアレですが、副作用のせいですが...。
セイヤー医師が医療従事者としての鑑すぎるんだよ...。日本の大学病院の先生とかだともっと冷たいし大体死んだ顔してる。
脳炎患者は眠っているだけで、死んでは無い。何かを感じているかもしれない。
初めは嫌々ながら、しかも初めての処置行為だったのに、ルーシーから始まりどんどん患者に対しての知見を深め、治療法はなにか無いかと奔走する。出身が研究畑故の事もあるかもしれないけど、セイヤー医師自身の慈愛というか、思いやりというか、救える命が目の前にある現実とちゃんと向き合って言わば執念深く従事している姿が本当に、たぶん、この人じゃないと、患者との信頼関係は築けないよなと思った次第。
命を与えては奪うのが正しいことなのかと終盤弱音を吐くが、看護師はそれは自然の摂理であるから良いと。その通り...!難病なんだから...!一生眠り続けた状態なんて誰も望んでないのよ、たぶん。少しは起きて普通に普通の人みたく生活したいじゃない。
元気だったレナードが、ハンスト起こしたあたりからどんどん悪化していくのが切ない。女の子と食堂でダンス踊るシーンで大号泣した。うわあああああ
(うちの親父も脳炎じゃないけど、脳の病気してリハビリしてる段階のときはあんな感じだったような気がする。本人じゃないから辛さなんて分からないけど)
家族の絆、自分の人生が歩めることの素晴らしさ、純真な気持ち、魂の尊さを感じられる素晴らしい映画でした。ロバート・デ・ニーロの演技がうますぎる。