ぱやぱや

フリーダムランドのぱやぱやのネタバレレビュー・内容・結末

フリーダムランド(2006年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

これ凄い評価悪いみたいだけど、自分的には良くも悪くも2時間完結のサスペンスドラマみたいな感じで鑑賞できた

サスペンス自体に二転三転するような深みはなかった上、主人公格の女性が精神不安定のため、サスペンス映画として観ている分にはイライラしてしまうとの声が多いのも納得できる
でもこの映画の主題はおそらく人種差別問題にある(まあ正直、その割には人種差別問題に時間が割かれなかったばっかりに充分にフォーカスできてなかった印象があり、それがこの評価に繋がったものと思われるが…)(全部中途半端で、結局???となった人が多いのも肯ける)

黒人の街で、子供相手にボランティアをして、黒人の子供たちともその母親たちともうまくやっていた(しかも黒人の人たちからの評価も高かった)白人女性が、結局自身が窮地に陥ったときには白人の特権を利用しようと考えて行動してしまった…
というオチが、この映画の筋書きの中で1番言いたかったことなのではないかと思う

実際人種問題以外でも(例えばセクシュアリティや病気や経済格差など)、支援者の根底には差別意識があるのでは?ということが度々問題になっていると思う
当事者は特別扱いではなくマジョリティと同じように扱ってほしいだけなのに、かわいそうだからという支援に意味があるのだろうか?という問題はよく議論されている

結局この白人女性もそういう感じだったのではないかな?と
黒人の街で黒人支援をしている白人の自分が好きだったけど、心の中では黒人に対してなら酷いことをしてもバレないだろう・許されるであろうみたいな思い込みがあって、自身が切羽詰まったところにその意識が表出したのではないかな?と

心底平等に接してくれる人との関係の尊さについて考えさせられた
(あれは病気についてだけど、『最強のふたり』が尊いのはおそらくここ)
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