ぱやぱや

テイク・ユア・ピル: スマートドラッグの真実のぱやぱやのレビュー・感想・評価

1.5
テーマはとても良かった
私自身幾つかの薬の依存経験があって(ネットで話題になったデパスとか)、且つ今も抗不安薬を使う身なので、他人事とは思えず考えさせられた
前半はADHDとしてスマートドラッグを服用してきた人達や家族のインタビュー形式で、リスクと利益を考えて薬を用いる選択をした経緯等が聞ける
ここは非常に良かった

ただ後半から雲行きが段々怪しくなってきて、結局結末は反薬物!処方薬良くない!サプリは安全!薬を使わずにリフレッシュする人生へ!


………ってなんじゃそりゃ?!!!
ずっこけました

私は自身が医療を学んでる身で、かつ恩恵を受けている身でもあるから(勿論今まで副作用で断念した薬もあるけど)
こういう反医療!自然万歳!みたいな印象を感情論で植え付けるタイプの映画は本当に良くないと思ってる

勿論乱用は良くないけど、きちんと付き合えば薬で疾患をコントロールしてQOLを上げることは、その人の人生にプラスだと思う
利益が上回るなら使うことを考慮できるのに、こういうメディア媒体で、薬=不自然で悪みたいな印象操作が行われるのは、多くの人にとって損失なのではないかな?
あとサプリは大丈夫!とかいってるところあったけど化学物質であることには変わりがないから、安全とは限らないしそれこそ薬物と同じ(なんなら規制が緩い分サプリ危険)ということも強調したい
通報したいくらいやばいけど、こういう医療ドキュメンタリー映画の結末って大抵こうだから(もう何本も裏切られた…)、結局もぐらたたきになるんよね

こんな間違いだらけの映像作品をネトフリオリジナルで、結構センセーショナルなタイトル付けて配信してるのってどうなんだ?と思わされてしまった

星1.5は、ラスト付近で、ADHDの子をもつお母さんが「それでも薬があったからいまがある、息子も感謝してるはず」と言ったからつけた
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