このレビューはネタバレを含みます
[フェリーニの少年時代を回顧していく]
フェリーニの少年時代を回顧し、彷彿とさせる。何となく懐かしいような、そんな感じさえする。フェリーニの映画の中では、比較的分かり易い方だと思う。
いろいろなエピソードが次々と語られるが、繋がりはある。主人公のチッタの母が、ラスト近くで病で死んでしまうのが何とも衝撃的だ。また、チッタの憧れの女性も同時期に結婚してしまう。
フェリーニ自身も早くに母親を亡くしているので、それと重なっているのだろう。凄まじい喪失感だ。しかも、それをサラッと描いてるのが見事な所だ。
昔観ている筈で、チッタがタバコ屋の豊満な女性に翻弄される所は覚えていた。ニーノ・ロータの音楽も記憶に残っている。この曲がとても素晴らしい。(2017.7.28)