貝

フェリーニのアマルコルドの貝のレビュー・感想・評価

フェリーニのアマルコルド(1974年製作の映画)
3.0
4本目にしてやっとフェリーニ映画の楽しみ方がわかってきたかなあというところ。最初の2作、もうどんな内容だったかも思い出せないけど、おもしろかった記憶がないから見返す気にもならんしな、、もったいない。

フェリーニの幼少期をモチーフに作られたノスタルジックで寓話的な世界観。
この1本でこの街のことや時代のこと、季節のこと、家族のこと、すべてが詰まってる。フェリーニは喜劇のセンスが抜群なので、精神病の叔父さんのことやファシスト政権時代のこと、すべての苦しい出来事を笑い飛ばしていた。良いときは街中で集まって喜び合い、悲しいときは共に慰め合う、失われた人との距離感が素敵だった。
大雪が降った年の感動と、厳しい冬が終わりを告げるタンポポの綿毛が吹き荒れる喜びの表現が超ノスタルジー。まじ美しい。

会話にはあまり意味がない感じだし、この雰囲気さえ掴んでいれば大丈夫。
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